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45歳からの海外起業奮闘記 in 台湾

45歳で海外起業に挑戦 in 台湾 no:4

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夜市に連れてって!


四平街ママとの商売学習の日々

 

 「特徴があるものは高くても売れる」

     この言葉は台北の他店舗の服を視察する時にも役にたった。そうでなければ、何を見て良いかもわからぬまま、いたずらに時間を浪費し何も成果が得られないで終わってしまう。

 

 特徴がある、それを四平街ママはスペシャルという言葉を好んで使った。中国語を必死に聞き取ろうと身構えている私にはそれが英語の special とは聞こえず、何回か聞いてやっと理解した。

 

 服についてのスペシャルとは、デザイン、柄、色、カット、素材など色々な要素が考えられるが、ある服のどこに、何にスペシャルさを感じるかは人それぞれに違うと思うし、それがまた各店の強みになる。特徴のあるスペシャルな服、つまりそれは特徴のあるスペシャルな店ということになる。それがなければ生き残るのは困難だろうし、生き残れたとしても大きな稼ぎを生み出すことはできないだろう。

 

 今だからこんな風に冷静に過去を振り返り”能書き”を言えるが当時はそうではなかった。毎日必死だった。暇を見つけては台北市内のブティック、デパート、スーパー、朝市、夜市などを見て回った。

 

 台湾のお客も結構直接的に「もっと高級な服を持って来い」と言ってみたり、「どこどこにはここよりもっと奇麗な服がある」だの、「同じものをもっと安く売っている」など教えてくれたりもする。「特徴のある服」というキーワードを心に深く刻み込んだ私は服に対する感受性がまだまだ不足していることは十分わかっていたので、素直にお客の声を聞き入れ調査に出かけた。

 

 私達は2か月に1度、最初は9日間(この日数に関しては私は日本の滞在費と台湾の店を開けておくロスを考え大いに反対したが女房は何故か変えようとしなかった。)その後1週間日本へ仕入れに行っていたので、台湾では休まないようにしていたが、日曜日だけは夕方6時ごろシャッターをおろした。

 

 それで店を調査に行くのは日曜日の夜が多かったし、ついでに有名な台北市新北市(その頃は台北懸と呼んでいた)、基隆などの夜市を調査しつつ、各夜市の名物の食べ物も堪能したりもし、ささやかな息抜きにもなった。